ちょっと恐いセリフ―映画「地獄の黙示録」から

今日は、Wikipedia の記事で紹介されている

アメリカ映画の名セリフベスト100

の中から、アメリカ映画の歴史に残る、ちょっと恐ろしいセリフをご紹介します。

 

I love the smell of napalm in the morning.

朝のナパームの臭いは格別だ

 

これだけ見ると、よく分かりませんね。

これは、1979年のアメリカ映画「地獄の黙示録」(Apocalypse Now)に出てくるセリフです。

 

ロバート・デュバル扮するビル・キルゴア中佐が、ベトナム戦争の最中、ジャングルに潜む敵めがけてナパーム攻撃を命じます。戦闘機からナパーム弾が投下され、ジャングルが一面炎に包まれます。それを眺めて、中佐は部下に、昔ある丘をナパームで焼き払った時のことを語ります。

 

(ナパーム弾(napalm)は、ゼリー状の燃料で広範囲を焼き尽くす爆弾の一種です。古くは東京大空襲で大量に使われました。非人道的として現在米軍は使用を止めているそうです。)

 

このセリフが出るシーンは、次のYoutubeクリップで見ることができます。

 

このビデオクリップの2:03秒あたりから始まります。

 

Do you smell that?

あの臭いが分かるか?

 

Napalm, son. Nothing else in the world smells like that.

ナパームだよ、兄ちゃん。この世であんな臭いのするものはない。

 

I love the smell of napalm in the morning.

朝のナパームの臭いは格別だ・・・

 

You know, one time we had a hill bombed for 12 hours.

知ってるか、俺らは一度、ある丘を12時間も爆撃した。

 

When it was all over, I walked up.

全部終わったとき、俺は登っていった。

 

We didn’t find one of them, not one stinking dink body

やつらは一人も見つからなかった。臭い死体一つさえも。

 

But the smell… You know, that gasoline smell

あの臭い、分かるだろう、あのガソリン臭。

 

The whole hill smelled like … victory.

丘全体に漂う、何というか・・・勝利の臭いだ。

 

(他のセリフは適当に訳しました)

 

 

敵を焼き払ったガソリンの臭いを、勝利の臭いで好きだと言う。狂気じみています。

 

この中佐は、俺が安全といえば安全なのだと強弁して、弾が飛び交う戦場のビーチで部下にサーフィンをさせたり、自分もサーフィンするからサーフボード持って来いと、服を脱いで部下に命じたり、とにかく無茶苦茶です。

 

戦争してるのか遊んでいるのか、何を考えてるんだか分かりません。俺は怖いものなんかないぞ、かかって来いと言いたいのでしょうか。

 

このシーンのことを考えるといつも、私は、昔米軍基地で働いていた頃の、ある上司の話を思い出します。

 

190センチ近くの長身の元海軍将校で、当時は既に退役しており、私の勤めていた部署で管理職に就いていました。

彼は非常におしゃべりで、よく自分の武勇伝も語っていたのですが、その中でこんな話がありました。

 

魚を採るために、戦闘機に爆弾を落とさせようとしたと言うのです。

 

昔、釣りをしていたときの話だ。デカイ魚がなかなか釣れなかった。イライラした俺は、基地に無線で連絡して、訓練中の戦闘機のパイロットに、ここに来て爆弾を落とせと命令した。それはなぜですか、と聞かれたから、デカイ魚を仕留めるためだ、と言ってやった。

 

そう真顔で語るのです。私は最初冗談だろうと思って聞いていました。すると彼は、お前信じていないな、俺は本気で(seriously)爆弾を落とせと命令したんだぞ、と続きを語りました。

 

いくら何でもそれはムリです、とゴネるもんだから、これは上官命令だ、何が何でも爆弾を落とせ、いいから爆撃しろこの野郎(Just drop the bomb, god damn it!)と、そいつとしばらく言い合った。本当だぞ。結局、やつは爆弾を落とさなかったから、俺は腹が立ったよ。本当に、爆弾を落とさせたかったんだ。デカイ魚を捕りたかったんだよ・・・

 

こんな感じで、最後まで本当の話として言い張っていました。私はもうただ苦笑いして、そうですかと言うしかなかったです。

 

こんな個人的な思い出があるので、この映画、地獄の黙示録に登場するこのクレイジーな中佐の信じられない言動を見ても、ひょっとしたらこんな軍人さん、本当にいるのかも・・・なんて思ったりするのです。いや、映画ですから、本当はいないと思いますけど。

 

最後にもう一度、セリフを見てみましょう。

I love the smell of napalm in the morning.

直訳すると、「朝のナパームの臭いが好きだ」ですが、世間で知られている訳は、前述の「朝のナパームの臭いは格別だ」です。

インパクトがある名訳だと思います。

 

ちなみにこのセリフ、アメリカ映画の名セリフランキングでは、12位に入っています。

アメリカ映画の名セリフベスト100

それだけ、強い印象を与える言葉なのでしょう。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年沖縄県宜野湾市生まれ フリーランス翻訳者・ライター・英語講師 米軍基地に就職するものの、自由を求めて退職。特許翻訳者となる。 地方に居ながら先端技術の特許を翻訳する一方、趣味のサーフィンのために海外に通う。オアフ島ノースショアで仕事をしながらの長期滞在も経験。特許翻訳歴は13年以上。 現在は「自分が独自開発した学習法を教えることで、英語を武器に自由な人生を送る人を増やしたい」という思いから、特許翻訳者としてだけではなく、英語講師として、英語で仕事ができる人材の育成を行っている。